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十和田湖ヒメマス養殖の礎を築く
十和田湖特産のヒメマスは、今では旅館の食事メニューやお土産品の薫製でもおなじみの魚だ。
ヒメマスはサケ科だが、サケのように海に出ることなく、一生を湖の中で過ごす。山中の透明度の高い、深くて冷たい湖が生育に適しているという。
奥入瀬渓流の銚子大滝に阻まれて、魚がのぼれない。だから十和田湖にいるのは、イモリと沢ガニだけという話がまことしやかに言われていた。
十和田湖にも何とか魚が棲めないものか。記録によれば、安政2(1855)年、地元の住民がイワナを放流したのが最初である。以来、多くの人が放流に情熱を燃やしてきた。
そうした中で、初めて十和田湖でヒメマスの養殖に成功したのは、秋田県鹿角出身の和井内貞行であった。和井内は、小坂鉱山十和田支山詰めのときに、鉱山で魚肉を食べる機会が極めて少なかった経験から、十和田湖を利用して魚を養殖することを思い立ったのである。
明治17年コイ600尾を放流したのを手はじめに、仕事の傍ら養殖を続けた。私財を投じ、苦心を重ねたにもかかわらず、失敗に次ぐ失敗の連続。そして出会ったのが、ヒメマスであった。明治36年、支笏湖から移入したヒメマスの卵を人工孵化し、5万尾を放流する。事業を始めてから20年の歳月が流れていた。それから2年後の38年9月、ようやく湖にヒメマスの魚影を見たのであった。「われ、まぼろしの魚をみたり」は映画のタイトルにもなった。
その後は、ドジョウ・フナ・コイなどが次々放流され、現在、十和田湖には15種類の魚が棲んでいる。

 
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